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消費者問題

 

NPO法人

NPO法人
 
NPO法人とその問題点
NPOは「Non Profit Organization」のことです。
法律上は特定非営利活動法人という難しい読み方をします。
 
最近、NPO絡みの消費者系その他トラブルの事例がやや増えたように思われます。
 
「非営利」という言葉に何となく耳触りがいいのでしょうか、NPO法人からの勧誘となると、つい警戒心が緩んでしまうことがあるのかもしれません。人情味や温かみを感じる人もいるのかもしれません。
しかし、安易に警戒心を解くべきではありません。
「非営利」というのは、あくまで、株式会社のように、株主に対する利益配当をしない法人であるというだけの意味です。そこにいて働いている理事やスタッフが一切の報酬・俸給を得ていないということではありません。
ですので、NPOでも金銭問題は発生しえます。
当然、NPO法人が相手でも仕事を依頼すれば対価が発生します。
そしてその仕事に不備があればトラブルになります。
その意味では株式会社(営利目的)を相手にするのでも、NPO法人を相手にするのでも、トラブルの発生可能性に本質的な差はないと考えるべきです。
 
また、宣伝文句で「行政から認証を得ています!」というNPO法人もあります。
しかし、NPO法人の設立に認証は必須要件です。
認証を得なければそもそもNPO法人にはなれないわけで、その認証もそこまで厳しい要件があるわけではありません。
例えば、NPO法人の「大雪りばあねっと。」は震災復興の関係で岩手県の自治体から雇用創出事業を委託されていましたが、不明朗な会計や乱雑な運営が問題となり、倒産、刑事事件にまで発展しました。NPO法人というイメージに大きな傷をつけた事件として記憶に新しいところです。
 
ですので、NPO法人というだけで信用してしまうのは非常に危険です。
NPO法人については、その設立者、構成員、活動実績、現在の活動状況についてよく調査を行うべきです。
過去に活動実績があっても、実は構成員が総入れ替えになっている場合等もありますので、過去の実績だけで信用するのもまた危険です。
今の時代、ホームページを作る素材など幾らでもありますし、見栄えの良いホームページを安価で作成してくれる業者もいますから、ホームページやパンフレットだけで信用しないことが必要です。
NPO法人という言葉の持つ耳触りの良さに惑わされぬよう、用心が必要です。
 
 
 

携帯・ネット

携帯・ネット
 
コンプガチャ問題
消費者庁がいわゆる「ソーシャルゲーム」における「コンプガチャ」について規制を検討していることが報じられています(平成24年5月7日現在)。

私自身はソーシャルゲームで遊んだことはありませんが、「コンプガチャ」というのはおおよそ以下のようなものと思われます。

例えば、架空のソーシャルゲームを想定して、
100円で1枚カードを引くことができる。
カードの84%はハズレカード(あるいは普通に遊んでいても手に入るカード)
カードの4%は「火」のカード
カードの4%は「水」のカード
カードの4%は「風」のカード
カードの4%は「土」のカード

そして「火」「水」「風」「土」の全ての素材カードを揃えると、通常では手に入らない、最強の攻撃力をもつ剣のカード(希少なカード)が手に入る…というようなものが普通の「ガチャ」とは違う「コンプガチャ」と呼ばれるシステムなのであろうと思われます。

25回に1回の確率で引くことのできるカードを4種類集めないといけないことになるので、1回のドローが100円だとしても、最強の剣のカードを手に入れるまでには相当の金額を費やすことになりますし、人によっては何万円費やしてもずっと手に入らないこともあるかもしれません。

なお、実際の「コンプガチャ」では確率が操作されているという話もあります。上記の例で言えば,3種類目(「火」「水」「土」)まで揃った段階で、残りの1種類(「風」)をひくことのできる確率が1%や0.5%になるということです。「あと1枚」「揃えなければ無駄になる」という心理が、ますますプレーヤーに金をつぎ込ませる原因となるわけです。

不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に関する「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限(平成8年2月16日公正取引委員会告示第1号)第5条には「二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の特定の組み合わせを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供は、してはならない」と定められています(「絵合わせ」と言います)。

この趣旨は、「絵合わせ」形式の懸賞は通常の懸賞に比べてその射幸性(偶然の成功や利益を狙わせること。賭博性と言ったほうが現代ではわかりやすいか)が著しく高いとされるためです。

今回の問題は、「コンプガチャ」が上記告示に言う「絵合わせ」に該当するか否かということであり、この点を消費者庁においても慎重に検討しているものと思われます。個人的には、上記のような経緯で入手できる希少なカード(上記の例で言えば剣のカード)というのは要するに単なる1個の電子データであり数値ですが、これが「景品」と言いうるかどうか、若干難しい問題があると考えております。

(加筆)
平成24年6月現在、コンプガチャを違法とする消費者庁の見解が発表されております。
ただ、動きを見る限り弁護団立ち上げ等の大きな動きは私の知る限りないようです。
ここからは、下記の通り、未成年者利用によるコンプガチャの高額請求例について個別的に争われるのではないかと思われます。

今回、仮に「コンプガチャ」が景品表示法違反とされた場合、「コンプガチャ」に多額の金を費やしてしまった消費者からの、ソーシャルゲーム運営会社に対する返金請求が起きるのではないかと言った報道が、一部のネットニュースでなされています。

しかし、そのような返金請求が可能かどうかは、現時点では不明確です。

理由としては、法規制に違反した取引・契約が必ずしも私法上(つまり消費者と運営会社との間の関係で)公序良俗(民法90条)に反し無効とされるわけではないからです。
また、消費者契約法についても、同法律が定めているのは基本的には事業者側に説明不足があった場合や確定不能な事項に関する断定的な説明がされた場合の取消権とクーリング・オフ制度などであり、「コンプガチャ」の事例に適用されるかどうかは未知数です。もし有り得るとしたら消費者契約法10条(消費者にとって一方的に不利な契約条項の無効)ですが、これも一般規定である上、約款のうちのどの条項を取り出して無効とすべきか難しい問題があると思います。

この点、消費者金融会社に対し利息制限法違反の払いすぎのお金を請求する、過払金返金請求と同視する向きもあります。
しかし、過払金返還請求については、そもそもかつての消費者金融会社のとる利息が明確に利息制限法に違反していた(利息制限法上は18%までしか利息が取れない融資額なのに29.2%の利息を支払わせるなど)という事情がありました。
貸金業法17条の「みなし弁済」という、貸金業者に対する救済規定とも言うべき定めが別の法律に存在していたため、過払金返還請求が可能かどうかは最初不明確だったのですが、平成16年に最高裁判所が「みなし弁済」の適用を厳格に解する判決を下し、ほとんどの事例で「みなし弁済」主張が通用しない帰結となったために、その後過払金返還請求が盛んになされることとなったかたちです。

したがって必ずしも過払金返還請求と同視することはできないと考えております。
それまで問題視されつつも違法性を問われなかった「コンプガチャ」という手法が後に消費者庁によって違法とされたとしても、違法とされるよりも前の時点で「コンプガチャ」に費やした金が返ってくるかどうかは現時点では全く不明確です。

個人的な考えとしては、未成年者がソーシャルゲームで「コンプガチャ」にはまり込んで、未成年者あるいは法定代理人(親)に多額の請求が来たような場合については、民法5条の適用により取消権を行使できないものか否か考えております。
この点、携帯電話やネットを契約して子どもにソーシャルゲームをさせてしまっていた以上は、契約(法律行為)自体については法定代理人(親)の追認があったものとして取消を認めないというような反論もありうるかと思います。
しかし、法定代理人(親)の世代(大体1980年代以前)におけるゲームと言うのはファミコン等のオフライン(ネットに接続しない)かつパッケージで購入してしまえばそれ以上の課金はありえないというゲームばかりであり、課金制ゲームにおける課金のリスクについて法定代理人(親)ですら十分に認識できていない場合が多いと思われるため、民法5条適用の可能性は残されていると思われます。

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